Standard Performance Evaluation Corporation (SPEC) は米国時間の3日、コンピュータのハードウェア性能を測るベンチマークスイート「SPEC CPU2006 V1.1」をリリースした。動作環境はWindowsと、LinuxやHP-UX、Mac OS XなどのUNIX系OS。V1.0の登録ユーザに対し無償提供されるほか、通常版が800米ドル、SPEC CPU2000からのアップグレード版が400米ドル、非営利団体および教育機関向けに200米ドルで販売される。
今回のリリースは、2006年8月に公開されたSPEC CPU2006 V1.0のアップデート。12種のベンチマークテストで不具合の修正が行われたほか、コードの見直しにより異種プラットフォーム間での相互運用性が向上した。マルチコア / マルチスレッドシステムのサポートも強化、迅速なセットアップが可能となった。測定結果の出力フォーマットも見直され、グラフや数値の見やすさが改善されている。なお、V1.1の評価結果はV1.0と比較可能。
SPECは、コンピュータが持つ実際の性能を公正に評価できるベンチマークテストの提供を目指し、大手ソフト / ハードベンダーの出資により1988年に設立された非営利法人。プラットフォーム非依存のプログラムによりCPUやメモリのパフォーマンスを検証するSPEC CPUテストは、デスクトップ機からワークステーションまで、多くのコンピュータシステムの性能評価に用いられている。