日本ヒューレット・パッカードは3日、米国を始め各国で人気のオンラインフォトサービス『Snapfish(スナップフィッシュ)』日本版の提供を開始した。容量無制限の写真アップロードや共有、オリジナル写真を使ったフォトギフト(グッズ)などのサービスで日本のファミリー層への普及を目指す。

Snapfishは2000年4月に米国で開始されたオンラインフォトサービス。無料で容量無制限のストレージを提供し、家族や仲間内での写真共有が簡単に行なえるほか、Lサイズ印刷が1枚15円という低価格・高品質の写真プリントサービスを利用できる。写真入りのマグカップや携帯ストラップなど各種グッズの注文サービスも好評を博し、現在全世界での登録ユーザは5,000万人以上、月間約2億5,000万枚もの写真がアップロードされている。

「Snapfish」では無料で写真のアップロードや共有が行なえる。容量は無制限

「Snapfish」の特徴。登録時はLサイズ20枚まで無料印刷サービス

Snapfish日本上陸にともない開催された記者会見では、Snapfishワールドワイド・ゼネラルマネージャ ベル・ネルソン氏(ヒューレット・パッカード・カンパニー)が本サービスについて説明。低価格・高品質印刷である点を強調したほか、写真市場規模が世界第2位で品質へのこだわりが強い日本での成功を重視し、「とくに家族を主要な顧客ベースにしたい」と語った。Snapfishの特徴であるフォトギフトでは、写真入りの野球ボール/Tシャツ/マグカップ/トートバッグ/シールプリント/携帯ストラップ/キーホルダーなどを用意。家族との思い出を形で残したいと考えるユーザーなどの利用を狙いたい考えだ。Snapfishの使い方は簡単になっており、写真アップロードや各種注文はすべてWebブラウザ上で行なうことができる。なお、初回ユーザー登録時はLサイズ20枚まで無料で印刷できるキャンペーンを実施中だ。

ヒューレット・パッカード Snapfishワールドワイド・ゼネラルマネージャ ベル・ネルソン氏

フォトギフトの例

日本HP 執行役員 イメージング・プリンティング事業統括 挽野元氏

日本HP 執行役員 イメージング・プリンティング事業統括 挽野元氏は、Snapfishのビジネス上の位置づけを「ツインタワー戦略をつなぐタワー強化ブリッジ」と説明する。同事業部では、同社が持つサーバやストレージなどのインフラをベースに、「コンシューマや中小企業向け事業を行なうボリュームビジネス」(同氏)と「大企業やプリントサービスプロバイダを対象にしたバリュービジネス」(同氏)を展開している。挽野氏は両ビジネスを2本のタワーにたとえ、その事業概念を「ツインタワー戦略」と説明。Snapfishは「このふたつ(ボリュームタワーとバリュータワー)の間を結ぶ重要な役割を担っている」とした。また、印刷物のデジタル化や印刷環境の整備を目指す「Print 2.0」とSnapfishの関係に言及。Snapfishを通じて写真を印刷する楽しみを提供するだけでなく、同社とプリントサービスプロバイダや小売店の接点を増やすことで印刷環境のエコシステムを整備する狙いもあると説明した。

「Snapfish」のおもなプリント料金

  • Lサイズ印刷 : 1枚15円(初回登録時は20枚まで無料)
  • ポスター : 700円(四切サイズ)~
  • シールプリント : 190円
  • 携帯ストラップ : 1,580円
  • キーホルダー : 1,580円
  • マグネット : 350円~
  • マウスパッド : 1,200円
  • マグカップ : 2,100円
  • 野球ボール : 2,500円