米Adobe Systemsは6月2日 (現地時間)、コミュニケーション、プロダクティビティ、コラボレーション・ツールを提供するオンラインサービス「Acrobat.com」のベータ (英語版)提供を開始した。登録は無料。現時点の対応言語は英語のみだが、将来的には他の言語にも拡大させるとしている。

Acrobat.comは、ワードプロセッサ・サービス「Adobe Buzzword」、ビデオ/ ボイス・チャットやデスクトップ共有を行えるカンファレンス・サービス「Adobe ConnectNow」、オンラインPDF変換機能、ファイル保管・共有スペースなどを備える。Webブラウザでの利用のほか、同日に発表された「Adobe Reader 9」からアクセスできるようになる。

Acrobat.com

PDF変換に対応するファイルは、テキスト (txt)、リッチテキスト(rtf)、Microsoft Office (2003以前 : doc/ xls/ ppt prj)、Open Office (odt/ odp/ ods/ odg/ odf)、Star Office (swx/ sxi/ sxc/ sxd/ stw)、Word Perfect (wpd)、画像 (bmp/ gif/ jpeg/ jpg/ tif/ tiff/ png/ ps)など。5ドキュメントまでの変換を無料で試用できる。今年後半にはサブスクリプション形式の変換サービスの導入を計画しているそうだ。

保管・共有できるのはMicrosoft Office 2003/ 2007のドキュメント、Adobeがサポートしている画像形式、Adobe Creative Suiteファイル、SWF、ZIP、ソースファイル (.c/.h/.as/.cpp/.java)など。ストレージサイズは5GBで、アップロードできるファイル数の制限はない。ファイル共有には、許可された人のみがファイルにアクセスできるRestricted Accessと、URLを知っていれば誰でもアクセスできるOpen Accessの2レベルが用意されている。

AdobeはAcrobat.comのコラボレーション、ファイル共有、変換機能にアクセスするためのAPIを提供する。開発者向けの情報はAdobe Developer Connectionから入手できる。