NTT西日本とフジクラは、フレッツ光ユーザー間で電話をかける感覚でのでイーサネットVPN環境を実現する接続機器「Fleboダイヤル」を共同開発したと発表した。
複数の拠点を持つ企業や自治体向けであり、NTT西日本では新製品を利用する「ダイヤルVPNソリューション」の販売を開始し、フジクラでは新製品を6月16日から販売を始める。価格は1台あたり6万3,000円。両社によると、PCを使わずVPNを構築できる機器は国内初とのこと。
新製品はフレッツ・光プレミアムの標準機能であるテレビ電話機能を利用し、拠点間データ通信を実現するもの。通信先との接続にはフレッツ光のテレビ電話機能で使用するダイヤルナンバーを採用、IPネットワークの知識が無くてもVPNを構築できる。従来の常時接続タイプのVPN環境構築に加え、接続先の柔軟な変更が可能だ。
相手先の選択は本体備え付けのダイヤルボタンで相手先のダイヤルナンバーの入力により可能。常時接続での利用もできる。暗号化機能を備えており、NTT西日本が管理するテレビ電話機能で使用するダイヤルナンバーで認証を行う。本体備え付けのダイヤルボタンで、パソコンを使わず簡単に設定でき、PCからもブラウザを通じて同様の設定が可能だ。NTT東日本のテレビ電話との接続に対応しており、東西間の通信を含めフレッツ光を利用できる全国のエリアで利用できるという。
ダイヤルVPNソリューションは企業や自治体等に対し、新製品とフレッツ光(フレッツ・光プレミアムおよびBフレッツ)を組み合わせて低料金かつ簡単な操作でフレッツ光ユーザー間のVPN環境を実現するものであり、接続先を柔軟に変更できるオンデマンド通信が可能。NTT西日本は新製品を用いたネットワークソリューションのコンサルティングおよびVPNの構築・保守運用等を、フジクラは製品の製造/販売/製品保守等をそれぞれ担当する。
NTT西日本は新製品の活用例として、
(1)多数の拠点と短期間で少量のデータ通信が必要な場合
(2)常時接続の必要は無いが定期的にデータ通信を行う場合や、外部センサーによる情報入力があった時のみデータ通信を行う場合
を想定。(1)では遠隔監視/遠隔診断/遠隔検針を、(2)では監視カメラでの拠点監視を挙げている。