ボーランド CodeGear事業部は22日、Ruby/Ruby on Rails向け統合開発環境「3rdRail 1.1 日本語版」の発売を開始した。同時にオープンソース・ジャパン(以下、OSJ)とネットワーク応用通信研究所(以下、NaCl)の2社との業務提携を発表、3rdRail 1.1 日本語版の販売/マーケティングを共同で行っていくほか、Ruby/Ruby on Railsのさらなる普及/発展に向けて、3社によるさまざまなサービスを提供していく予定だ。
3rdRail 1.1日本語版は、初心者から上級者までカバーするインタフェースが特徴的なRuby/Ruby on Rails向け統合開発環境。コーディング作業を効率化するインテリジェントコード補完機能やコマンドライン開発をIDEのビジュアルツールに統合した「CodeGearコマンダー」、Ruby on Railsの完全なランタイム環境、高速な統合デバッガ、複数の関連するステップを単一の操作で実行できる各種ウィザードなどを備え、Ruby/Ruby on RailsによるWebアプリケーション開発を強力に支援する。
今回の業務提携により、OSJとNaClは標準の推奨IDEを3rdRailに移行することを決定し、同製品の技術サポート、導入支援サービス、トレーニング、共同マーケティングなどを積極的に行っていく。
- CodeGearデベロッパーキャンプ(6月12日)にて、NaClが3rdRailを用いたRuby on Rails開発の手法を紹介する技術セッションを提供
- Ruby会議2008にて3社による3rdRail出展
- CodeGearのWebサイトに、Ruby/Ruby on Railsに関する情報を提供する新コーナー・Rubyリソースセンターを設置
- CodeGearとOSJによる3rdRail日本語版ビデオシリーズの提供
NaClは、Rubyの生みの親として世界的に有名なまつもとゆきひろ氏がフェローを務めている。ここ最近、Rubyへの注力を強めているCodeGearとしては、NaClおよびまつもと氏との協業が実現したことで大きなビジネスチャンスにつなげたいところだ。まつもと氏は今回の発表に際し、「CodeGearは、開発者の生産性を高めソフトウェア開発をスピードアップする高性能な開発ツールを提供してきた豊富な実績を持っています。3rdRailは、すでにアメリカをはじめ海外のRubyユーザーに高く評価されており、日本でも同じように展開できることを楽しみにしています。まさにこれから、多くの開発者がRubyを採用し、企業でのRubyの活用が広まっていくことでしょう」とコメントしている。
3rdRail 1.1日本語版はOSJから販売される。対応プラットフォームはWindows、Linux、Mac OS X。価格は5万400円で初年度メンテナンス費用が含まれる。