Red Hatは21日 (米国時間)、業務用Linuxディストリビューションの最新版「Red Hat Enterprise Linux 5.2」をリリースした。アップデータは、サブスクリプションサービスのRHN (Red Hat Network) 経由で配布される。
Red Hat Enterprise Linux 5.2は、2007年3月に正式公開されたバージョン5.0の2度目のアップデート。仮想化機能のカテゴリでは、NUMA (Non-Uniform Memory Access) ベースのマルチプロセッサシステムのサポートが強化されたほか、最大64基の物理CPUと最大512GBのメモリをサポートしたほかパフォーマンスが向上、より大規模なシステムでの運用が可能となった。従来1ゲストあたり3基までとされていたネットワークインターフェイスも、制限が廃止されている。仮想マシンを管理する抽象化ライブラリ「Libvirt」の性能も改善されている。
ハードウェアサポートも強化。Intel x86 / x86-64、Itanium、IBM POWER / System zの各アーキテクチャで、パフォーマンスや電力管理の性能が向上した。Intelアーキテクチャでは、省電力技術の「Dynamic Acceleration Technology」をサポート、マルチコアシステムにおけるスレッドあたりの処理能力がアップしている。
デスクトップ環境向けには、Evolution 2.12.3やFirefox 3 (RC版)、OpenOffice.org 2.3.0やThunderbird 2.0など、収録アプリケーションを最新版に更新。ノートPCのサポートも改善、より多くの機種でサスペンドやハイバネート、リジュームといった機能が利用可能になった。