Zenlok(ゼンロック)は16日、無料で利用できる「Zenlok Eメール暗号化サービス」の提供を開始した。Outlook 2003/2007およびThunderbirdに対応し、今後1カ月前後でOutlook Express、Windows Live Mail、Becky!、Apple Mailなどの主なメールソフト、およびGmail、Hotmail、Yahoo!メールなどのWebメールに対応する予定。

新サービスは専用ソフトである「Zenlokソフトウェア」を同社のWebからダウンロードしインストールすることで、メールソフト等からワンクリックでメールの暗号化が可能となる。Zenlokソフトウェアはメールクライアントのプラグインとして機能する。キーサーバとはバックグラウンドで自動的に交信し、ユーザーは暗号化プロセスを意識せずに利用できる。

一方受信については、暗号化メールを受け取ると、Zenlokソフトウェアが自動的にEメールを復号。受信者がZenlokソフトウェアを持っていない場合は、暗号化メールに表示されたURLからダウンロードし、インストールすることになる。

インストールを行うと、「Zenlok送信」ボタンが現れ、これをクリックすることにより暗号化されたメールが送信される

新サービスはS/MIMEおよびOpenSSLに基づいて開発しており、Zenlokユーザー以外への暗号化メールの送信も可能だ。同社によると、新サービスのセキュリティはZIPファイルのパスワード保護よりも信頼性が高いという。

また、同社は2009年から、企業向けメール暗号化サービスを提供する計画だ。主な内容は以下の通り。

コーポレートマスターキー

法人ユーザーが所有するドメイン名に基づくコーポレートマスターキーの発行により、一般ユーザーは自分が送受信したEメールのみ復号化でき、コーポレートマスターキーを持つ企業はドメイン内のユーザーが送受信したすべてのEメールを復号化できる。コーポレートマスターキーによる暗号化メールには専用アイコンを表示する。

マスメールソリューション

取引明細の通知や有償のメールニュースなど向けの、送信メール数に応じたメール暗号化ソリューション。個人情報を暗号化メールで送信できるのが特徴。

また、同社はメール暗号化システムに関して国際特許を申請中であり、これに基づく事業展開のため、ソリューションパートナーの募集およびEメールシステムプロバイダとの協業を進める予定。