無線LAN機能を備えたデジタルカメラ向けSDカードを開発・販売する米Eye-Fiは5月12日 (現地時間)、撮影した写真にジオタグ(位置情報タグ)を自動的に追加できる「Eye-Fi Explore」を発表した。ストレージ容量は2GBで、価格は129.99ドル。米国で6月6日の発売を予定している。
Eye-Fiカードを記録メディアに用いれば、無線LAN (Wi-Fi)機能を備えていないデジカメでも、無線経由でパソコンや写真共有サービスに撮影した写真を自動転送できる。同社は位置情報技術を開発するSkyhook Wirelessと提携し、Eye-Fi ExplorerユーザーがSkyhookのサービス地域で写真を撮影した場合、最寄りのWi-Fiアクセスポイントとの位置関係から撮影場所を特定できるようにした。位置情報は自動的に写真に埋め込まれるため、ジオタグを追加することなく、写真共有サービスの地図機能に写真を表示したり、場所による写真の絞り込みが可能になる。Skyhookのサービスは現在、米国世帯の70%をカバーしているほか、欧州の主要な50都市で利用できる。次のステップとして西ヨーロッパ市場の拡充、さらに日本、韓国、台湾などアジア地域へのサービス拡大を計画しているという。
Eye-Fiは、米国で無線LANホットスポットサービスを提供する米Wayportとの提携も発表した。Eye-Fi Explorerユーザーは、McDonald'sやHertzなど、米国に10,000カ所以上あるWayportのホットスポットでデジカメの電源をオンにするだけで、撮影した写真を自動的にパソコンや写真共有サービスに転送できる。ホットスポットサービスは1年間無料、2年目から年額19ドルになる。
Eye-FiはExplorerのほかにも、無線機能をパソコンへの写真転送のみに制限した「Eye-Fi Home」というローエンド製品も用意した。容量は2GBで、価格は79.99ドル。これに伴い従来の写真共有サービスとパソコンへの無線転送に対応する製品の名称を「Eye-Fi Share」に改めた。