この制裁金は、ECが下した2004年のEU競争法違反判定に従わなかったとして、Microsoftに下したもの。当時ECは、メディアプレイヤー、サーバの互換性などでMicrosoftはOSにおける独占的立場を濫用しているとクロ判定、情報開示などの是正措置とともに、4億9,700万ユーロの罰金を科した。

ECとMicrosoftはその後、サーバ互換性情報を焦点に見解のずれが続き、Microsoftは2006年に追加の制裁金として2億8,050万ユーロの支払いを命じられていた。Microsoftは2007年10月、EC側の要求に完全に遵守することを明らかにし、10年近くにわたる一連の調査は幕を閉じた。EUはその後、その間の罰金として8億9,900万ユーロの支払いを命じた。これは、EUが1社に対して科す罰金としては過去最高といわれている。

米Wall Street Journalによると、Microsoftの代表者は5月8日、「より透明性のある判断を求めて」提訴することにした、と説明したという。

Reutersでは、「罰金は法的に妥当である」との欧州連合(EU)担当者のコメントを引用している。