米Dellは5月7日(現地時間)、仮想化(バーチャライゼーション)技術の社内システムへの導入を検討する企業に対してサーバからストレージまでを幅広くカバーするソリューションの提供を発表した。既存のPowerEdgeサーバへの仮想化ソフトウェアの標準実装のほか、仮想化環境の管理ツールの提供、EqualLogicのSANソリューションとの組み合わせなど、データセンターでの運用におけるさまざまな領域をカバーしている。

今回リニューアルされたVirtualization Advisorと呼ばれるツールにより、仮想化ソリューションの展開前にオンライン上でコンフィグレーションの設定を行うことになった。またVMwareNowのサイトを通してPowerEdgeサーバを購入する際、VMware ESXi 3.5を一緒に選択することで、VMware Infrastructure 3のライセンスをまとめて購入できる。これにより、購入時よりVMware ESXiが導入された状態でサーバが納入されるようになる。Dellによれば、今後数週間内にもPowerEdge 2950、R900、1950、2900、M600ブレード、M605ブレードといった既存の製品ライン上にVMware ESXi 3.5またはCitrix XenServer Dell Express Editionをあらかじめ工場出荷時に導入した状態て提供可能になるという。

このほか、PowerEdge R805/R905の新製品の出荷も予定している。前述のVMwareやXenServerといった製品でハイパーバイザがあらかじめ導入されている点が特徴で、またR805では前世代のサーバ製品よりもメモリ容量やI/O容量が倍増しているなど仮想化に合わせた基本性能強化が図られている。基本構成価格はそれぞれ3049ドルと6499ドルとなる見込み。

このほか、EqualLogicとVMware Site Recovery Managerを組み合わせたSANソリューションも提供される。ディザスタリカバリを想定したデータ保護ソリューションで、仮想化されたストレージ環境内での管理やプロビジョニングが簡易に行える点が特徴。また管理の自動化ツールや各種アップデートされたサービス群など、大企業だけでなく、中小企業までが幅広くSANや仮想化技術を使った管理/データ保護ソリューションを展開できる仕組みが用意されている。