NECエレクトロニクスは7日、電池駆動の小型・低消費電力システム向け16ビットフラッシュメモリ内蔵マイコン(オールフラッシュマイコン)22品種を製品化、8月より順次サンプル出荷を開始すると発表した。生産規模は2009年で月産100万個を計画している。

同製品は、同社の16ビットCPUコア「78K0R」をベースに消費電力の低減を実現した製品となっており、待機状態で従来品比約60%、10MHz動作時で約17%、20MHz動作時で約16%の消費電力削減に成功している。

また、従来品の8MHzに加え1MHzと20MHzの発振回路を内蔵することで、システムに応じた発振が可能となり、システムコストの低減および小型化が可能となっている。さらに、オペアンプ、コンパレータおよび10ビットA/Dコンバータを内蔵しており、さまざまなアナログ情報の計測を低コストで行うことができる。

このほか、フラッシュメモリのプログラム書き換えに必要な電圧を専用の昇圧回路を内蔵することにより、従来の2.7Vから1.8Vへ低減。これにより、電力の有効活用が可能となり、システムの長時間動作を可能としている。

サンプル価格はメモリ容量やパッケージの種類、端子数などにより異なるが、64KBのフラッシュメモリ、3KBのRAMで64ピンのFPBGAパッケージ品「78K0R/KE3-L」で1個500円となっている。