Canonicalは英国時間の21日、Linuxディストリビューション「Ubuntu 8.04 LTS (コード名Hardy Heron)」をリリースした。対応プラットフォームはIntel x86とAMD64、約700MBのCDインストーラは、無償ダウンロードが可能。
今回のリリースから配布形態が変更。個人ユーザ向けの「Ubuntu 8.04 LTS Desktop Edition」と、企業向けの「Ubuntu 8.04 LTS Server Edition」の2種類が提供される。サポート期間はDesktop Editionが2011年、Server Editionが2013年まで。PowerPCとSPARCアーキテクチャの商業ベースのサポートは終了となり、今後はports.ubuntu.comを経由したコミュニティベースでの対応に移行する。
2年に1度の長期サポート (Long Term Support) 版更新となる今回のバージョンでは、バージョン2.6.24.3のLinuxカーネルを採用。Linuxカーネル標準の仮想化機能「KVM」をサポート、Intel VTまたはAMD-V対応CPU使用時における仮想化ソフトウェアの動作が高速化された。WindowsとUbuntuのデュアルブート環境を構築するインストーラ「Wubi」も強化、WindowsのNTFSパーティション上にUbuntuをデュアルインストールすることが可能になった。Firefox 3.0 β5など、最新のオープンソースソフトウェアも多数収録されている。
Ubuntu 8.04 LTSの正式リリースにあわせ、派生ディストリビューションの「Kubuntu」と「Xubuntu」もバージョンアップ。Kubuntu 8.04では、最新のKDE 4.0.3またはKDE 3.5.9を収録した2種類の配布物を用意。Xubuntu 8.04は、Xfce 4.4.2を採用した軽快なデスクトップ環境を実現している。