Spansionは22日(現地時間)、イタリアのグラーテ・ブリアンツァ(ミラノ)にセキュリティ&先端技術事業部門(SATD:Security and Advanced Technology Division)の本拠地を開設し、「MirrorBit ORNAND2」アーキテクチャとセキュア製品の戦略に対する開発計画を強化すると発表した。
SATDで最初に計画されている主要な開発は、45nmプロセスのNANDメモリアレイで接続されるSONOSベースのメモリセルを核とするMirrorBit ORNAND2製品ファミリ。同社によると、MirrorBit ORNAND2は、フローティングゲートのNANDテクノロジと比べて高速な書き込み性能と優れた品質を備えているという。
また、SATDは、「MirrorBit HD-SIM」ファミリをはじめとする同社のセキュアなメモリソリューションの戦略的方向性を決め、その展開も担当する。新しいMirrorBit HD-SIMマルチチップは、ISO 7816に加えてUSB、MMC/SD、およびSWP(Single Wire Protocol)などの複数の通信インタフェースを提供する、Spansionが設計したマイクロコントローラをベースにしている。同マルチチップは、Spansion MirrorBit NORまたはMirrorBit ORNAND2フラッシュメモリにバンドルされることとなる。
なお、SATDを率いるのは、Spansionのエグゼクティブ・バイスプレジデントであるCarla Golla氏。同氏は、シリコン設計、製品開発、プロダクトエンジニアリング、マーケティング、および製造管理分野を中心に科学者や専門家を採用してきた実績を有し、50件を超える特許を保有している。
同氏はSATDの本拠地設立に際し、「この拠点で、MirrorBit ORNAND2ソリューションやセキュアなメモリソリューションの技術革新を実現するとともに、新市場での成長を目指す。このためには業界でも優秀な人材が必要となり、才能あるエンジニアが集まるヨーロッパの中心地に拠点を開設したことで、経験豊かなプロフェッショナルを採用する機会にも恵まれることとなる」とコメントしている。