SAPは、中小企業向けERPパッケージ「SAP Business One」の新版となる「SAP Business One 2007B」を提供開始した。
SAP Business Oneは中小企業向けに特化した財務会計/販売、仕入、購買、在庫管理/顧客管理/営業支援保守サービスなど、基幹業務を統合して管理できるERPパッケージ。40カ国の言語、24種類の通貨に標準で対応し、全世界で約1万8,000社が導入しているという。
新版となるSAP Business One 2007Bでは、ビジネスプロセスを円滑に構築するための機能強化と操作性/パフォーマンスの向上の2点を中心に機能強化した。
ビジネスプロセスを自動的に調整し円滑に構築するための機能強化では、照合処理機能において内蔵する2つの照合エンジンを統合し、一部のレポート間で不整合が発生するリスクを軽減した。また、輸送コストを自動的に仕訳に転記する機能拡張やSAPアドオンだった「XL Reporter」をコア機能に統合し、別途インストールする必要が無くなった。
操作性およびパフォーマンスの向上では、日本の商習慣に対応した機能強化として、前受・前払依頼と請求書処理の機能を強化し、処理プロセスや仕訳転記のロジックを拡張。加えてマスタデータのドロップダウン選択や計算ツールの表示など操作性を向上し、オンラインヘルプの全面改訂やコンテキストヘルプの強化により操作中の項目を簡単に表示できるようになったという。さらに、売掛請求書など伝票のPDF出力に対応した。