米Yahooは4月22日 (現地時間)、2008年第1四半期(2008年1 - 3月)決算を発表した。同社は2月1日のMicrosoftからの買収提案に対し、「企業価値を著しく過小評価している」と拒否。3月18日に今後3年間の財務・戦略計画を公開し、順調な成長見通しを示すと共に買収額の見直しを促した。そのような中で迎えた業績発表はYahoo!の強気の姿勢が実力か、それともMicrosoftに対するブラフであるかを判断する手がかりとして注目された。
08年第1四半期の売上高は18億1800万ドルで、前年同期の16億7200万ドルから9%増加した。米国の景気低迷のオンライン広告市場への影響が懸念されていたが、マーケティングサービスの収入は15億7200万ドルで前年同期比7%増。そのうちYahoo!および系列サイトの収入が9億6600万ドル(前年同期比18%増)、アフィリエートサイトからの収入が6億600万ドル(同7%減)だった。地域別では米国の売上高が13億700万ドルで前年同期比19%増。海外における売上高が5億1000万ドルで同11%増だった。提携パートナに支払う手数料 (TAC) を除いた売上高は13億5200万ドルで、前年同期の11億8300万ドルから14%成長した。
純利益は5億4200万ドル(希薄化後の1株当たりの利益は37セント)。前年同期は1億4200万ドル(同10セント)だった。粗利益は前年同期比11%増の10億6300万ドル。営業利益は同28%減の1億2100万ドルだった。営業キャッシュフローは7億8600万ドルで、前年同期の4億3500万ドルから81%増加した。
今回の増益には中国のAlibaba.comの上場に伴う利益が反映されたが、そのような一時的な要因を除いてもアナリストの予測を概ね上回るものとなった。効果的なカードを切って、Microsoftの反応を見る状態に持ち込めたと言える。Microsoftは米国時間の4月26日を買収提案の交渉期限としており、その前々日となる4月24日に業績発表を行う予定だ。
なお2008年第2四半期についてYahoo!は、17億3000万~19億3000万ドルの売上高を予測している。