インテリジェントワークス 神山邦彦社長

インテリジェントワークスは、Mac/Win/Linux/UNIX対応バックアップツール「PresSTORE 3.0」を発売する。

PresSTOREは、独Archiwareが開発したバックアップツールで、インテリジェントワークスは、2004年から同製品を取り扱っている。クリティカルなDTP環境においても使用に耐えられる高機能バックアップツールとして高い評価を得ており、「これまでに国内約100社への導入実績がある」(インテリジェントワークス 神山邦彦社長)としており、国内大手印刷会社での稼働実績も持つ。

インテリジェントワークステクニカルエヴァンジェリスト 小林伸行氏

最新版となるPresSTORE 3.0では、「バックアップ機能だけでなく、アーカイブとデータベース機能を併せ持つ統合データマネジメントシステムともいえるものに進化している」(インテリジェントワークステクニカルエヴァンジェリストの小林伸行氏)という。

Windows環境のみならず、Mac、Linux、UNIXの混在環境でのバックアップが可能であり、UFS、ReiserFS、ext3、JFS、VFS、ZFS、Xsan、NTFSなどのほとんどのファイルシステムでシームレスに対応する。

さらに、バックアップデータおよびアーカイブデータの転送時の128ビットによる暗号化や、オープンファイルでも簡単にバックアップできる機能を搭載する一方、バックアップデータを、元の状態に迅速に復元するデータ保護技術であるCDP(Continuous Data Protection)を、WindowsおよびMac OS Xの環境で採用。よりユーザーニーズに合った新機能を搭載したという。

また、ID管理によるリファレンスファイルのみを参照して同期させるシンクロナイズ効果により、高速な同期バックアップとスナップショット(リンクファイル)での保存を可能にしており、「データシンクロナイズ時のサイクル機能を利用することで、ストレージスペースの有効活用ができる。RAIDを買い足すのではなく、ストレージスペースの有効活用によって、容量不足などの課題を解決することができるツール」(小林氏)という。

さらに、Windows VSSオープンファイルに対応。Exchange Serverのデータベースなどを完全にバックアップすることも可能になっている。

印刷業界や映像業界で多用されるデジタルアセットマネジメント(DAM)機能を搭載。これによりバックアップしたデータをDVDなどでの管理が可能。記憶媒体はテープ、ディスク、DVD、CD、Blu-rayなどのほぼ全種類を網羅。ストレージディスクを仮想的なテープデバイスに対応させるバーチャルライブラリ機能も実装しているほか、データベース機能を実装しているため、大量のファイルから高速データ検索をすることもできる。

インストールからメンテナンスまでの管理がすべてWebブラウザ上で行え、システム担当者に依存することなく運用できる点も特徴となっている。

「バックアップツールの設定をしたことがある人ならば、問題なく設定できる」としており、管理者がいない中小規模の企業への導入も容易に行えるとしている。

PresSTORE 3.0の設定画面

「クライアントPC一台から、750TBを超えるエンタープライズレベルのシステムに至るまで対応できる」(小林氏)という。

PresSTOREは、テープメディアへのバックアップ用パッケージである「PresSTORE Backup」(価格は、1サーバライセンスあたり14万円から)、DVD/CD/Blu-rayなどの光メディアへのバックアップ用パッケージである「PresSTORE Archive」(価格は同28万円から)、データを同期させながら、2つのメディアに対して、同じバックアップファイルを同時に作成することができる「PresSTORE Synchronize」(価格は同29万8,000円から)で構成される。PresSTORE Synchronizeでは、ストレージ容量の応じての価格変動はない。

PresSTORE 3.0の価格設定

そのほか、追加拡張ライセンス、エンタープライズ向けライセンスのほか、教育分野向けライセンスの価格体系も別途用意している。

今後1年間で300サーバライセンスの販売を目指すという。なお、Archiwareのサイトから同製品のデモ版のダウンロードが可能となっており、約1カ月間の試用が可能である。

会見に駆けつけた独Archiwareのマーケティング&ビジネス開発のマーク・M・バチュクス氏