米Microsoftは4月15日(現地時間)、同社の組み込み分野向けソフトウェアの戦略ロードマップを公開した。従来までの製品ブランド名を整理し、「Windows Embedded」の名称で統一。2008年以降にリリースされる次世代バージョン製品を順次新ブランドに置き換えていく計画だ。

Windows Embeddedファミリーは以下のような製品構成となる。

  • Windows Embedded Standard:「Windows XP Embedded」の次世代バージョン。Windows XPをベースにコンポーネント化され、ソフトウェアを組み込む機器に応じて自在にコンフィグレーションを変更できる。新ブランドでの提供時期は2008年内を予定している。製品ローンチは6月初旬に開催予定のTech・Ed 2008で行われる見込み。

  • Windows Embedded Compact:旧名は「Windows Embedded CE」。Windows XP Embeddedよりも柔軟な構成が可能で、より小型の機器に搭載できる。リアルタイムOS(RTOS)としての機能が向上。次世代バージョンの登場は2009年を予定している。

  • Windows Embedded Enterprise:既存アプリケーションのフルサポートを想定したエディション。Windows Vista / XP for Embedded Systemsのサポートを含んでおり、組み込み向け開発を前提にライセンス提供が行われる。

  • Windows Embedded POSReady:従来まで「Windows Embedded for Point of Service」の名称で呼ばれていたPOS端末に最適化されたソリューション。新規分野や特定分野に特化したソリューション群をMicrosoftでは「Windows Embedded Ready」のカテゴリでくくっており、Windows Embedded POSReadyはそのバリエーションの1つとなる。リリース時期は2009年を予定している。

またMicrosoftは今回の発表に合わせ、Windows Embeddedの最新バージョン認定プログラム「Windows Embedded CE 6.0 Developer Certification」の提供開始もアナウンスした。認定試験は「Exam 70-571: TS: Microsoft Windows Embedded CE 6.0 Application Development」の名称で2008年5月5日より提供開始され、価格は125ドル。日本語を含む複数言語向けの無料問題集の提供が行われる。