サイボウズは、1万人規模のユーザーにも対応した、同社グループウェアの最新版「サイボウズ ガルーン 2 バージョン 2.5.0 (以下ガルーン 2.5)」を本日より販売すると発表した。

同社のグループウェア製品には、小規模ユーザー向けの「サイボウズ Officeシリーズ」(300ユーザーまでを推奨)と、中・大規模ユーザー向けの「サイボウズ ガルーン2」がある。旧バージョンのガルーン 2.1の平均ユーザー数は500で、3,000人までを推奨していたが、今回のガルーン 2.5では、1万人規模のユーザー数にも対応したほか、合計60箇所以上の機能強化を行っている。

ガルーン 2.5のトップ画面

大規模ユーザーへの対応では、運用状況に応じてアプリケーション単位のデータベースの分割機能をサポートしたほか、アプリケーションサーバに自動キャッシュ機能を追加した。これにより、ガルーン 2.1に比べ、3~4倍のスケーラビリティが向上したという。

スケーラビリティの強化

また今回「全文検索サーバー for ガルーン」を追加。文章を文字単位で解析して検索する機能を追加した。この検索は、日付や登録者といった条件でも検索できるのが大きな特徴だ。なお、この製品はガルーン 2.5とは別にライセンスが必要になる。

全文検索機能

その他、同社が他社との差別化ポイントとして強調しているのが、最新情報通知機能だ。これはクライアント型アプリケーション「サイボウズ リマインダー for ガルーン」で実現され、Webブラウザを起動していなくても「ガルーン 2.5」の新着・更新情報などをポップアップで知らせてくれる機能だ。

最新情報通知機能

今回、大規模ユーザーをターゲットするにあたり同社では、従来のパートナーによる販売とは別に、営業担当やSEで構成される専門部隊を編成。ユーザーへのコンサルティング提案、サブシステムの作り込みなどを行っていく。

専門チームが行うコンサルティング業務

サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏

またサイボウズでは、ガルーン 2.5の海外展開も視野に入れている。同社では、日本語と英語を切り替えられる製品を現在開発中で、来年のリリースを予定している。同社では、この製品をベースに多言語化を図り、海外進出を本格化したい考えだ。

同社 代表取締役社長 青野慶久氏は「国内のグループウェア市場は約300億で、ここ数年ほとんど変化はない。海外では、中国などグループウェアの導入がほとんど進んでいない国もある。こういったところ意識しながら展開していきたい」と語った。

MySQL ディレクター 竹森淳氏

ガルーン 2.5では、データベースとしてMySQLを採用しているが、同社ディレクター 竹森淳氏は、「サイボウズさんが海外でビジネスをされるにあたり、情報共有の部分では我々の持っている知識とサイボウズさんが持っている知識を合わせて対応していきたい」と述べた。

ガルーン 2.5の新規ライセンス価格は、 50ユーザーで60万円から。また、「サイボウズ 全文検索サーバー for ガルーン」は、50ユーザーで19万8000円からとなっている。

なお、サイボウズ ガルーン 2.1.3からのバージョンアップについては、「サービスライセンス」契約期間中であれば、無償でバージョンアップができる。