イーソルは14日、同社のメモリ保護/プロセスモデル対応リアルタイムOS(RTOS)「eT-Kernel/Extended」が、Freescale Semiconductorのマルチメディア・アプリケーション・プロセッサ「i.MX31」をサポートしたことを発表した。

eT-Kernelは、同社がこれまでμITRONで培ってきたノウハウと技術を基にして、T-Engineフォーラムが配布するオープンソースのT-Kernelに性能面・機能面で改良、拡張を加えたT-Kernelの拡張版。システム起動時間の短縮、高速な割込み応答性、タスク切り替えの高速化、コンフィギュレーションによるメモリフットプリント調整機能、ハードウェア依存部のレイヤ化、モジュール化による移植性の向上などを実現している。

MMU(メモリ管理ユニット)を利用したメモリ保護機能は、実行中のプログラムが他のプログラムが管理するメモリ領域やシステムのリソースを誤って破壊しようとすると、事前に検知してそれを防ぐことが可能だ。

また、プラグインやシステムのアップデートプログラムなど後から動的にシステムに組み込むプログラムを、安全にロードすることが可能なほか、eT-Kernel/Extendedのアーキテクチャであるプロセスモデルは、OSやプログラム同士の関係をより粗結合化し、システム全体を機能や処理単位(プロセス)に分けて管理、実行することを可能にするため、プロセスごとの開発・デバッグができ、大人数での開発に対応することが可能である。

このほか、エラーが発生した時に自動通知する機能や、製品出荷後でも外部からのメンテナンスを可能にするターゲットシェル、高速なシステム起動を可能にするブート機能など、マルチメディア機器開発時に有効な機能、仕組みを搭載している。