仮想化ソリューションを提供しているVMwareは2008年4月に入ってから、同社の旗艦プロダクトの名称を「ESX Server」から「ESX」というより単純なものに変更していた。同点について同社から正式なアナウンスがおこなわれていないが、たしかに同社のサイトにおける製品名は「VMware ESX Server」や「VMware ESXi Server」から「VMware ESX」や「VMware ESXi」へと変更されている。ただし執筆現在、日本語サイトではServerの名称が使われている。名称変更に関しては次期アップデート時になんらかの説明があるのではないかとみられる。

同変更は、これまでESX Serverを指す用途でもESXという名称が使われることが多かったため、より単純な名称であるESXへとプロダクト名を変更したことや、今後のプロダクト展開にあたってServerという名称がそれほど適切ではなくなってくるためだとみられる。しかしそれ以外にも理由があったようだ。

同社は名称を変更するとともに、ライセンス体系も変更していることがわかった。これまでVMware Infrastructure 3のライセンスは2 CPUをベースとしたものだったが、これが2つの1 CPUライセンスへと変更されたようだ。

この変更は中小企業における販売を考慮してのことだとみられている。仮想化ソリューションを使う場合、それなりのパワーが必要になることから2 CPUをベースとしたライセンス体系は妥当なもののように思えるが、中小企業における場合、2 CPUが最低要求という同ライセンス体系は高価と判断されているようだ。仮想化技術はしばらくの間はトレンドでありつづけるとみられており、中小企業に対してシェアを拡大したい同社の取り組みが背景にあるとみられる。