日本IBMは、日本の金融機関を取り巻く急激な経営環境の変化を踏まえて2015年の金融ビジネス・ビジョンを策定し、ビジネス・モデルと情報システムの両面で金融サービスの変革を実現するロードマップとSOAに基づくソリューション体系を発表した。
今回の体系化により、ビジネス・プロセスや金融サービスの連携を容易にし、システムの開発生産性と柔軟性を飛躍的に高めると日本IBMは説明する。
現在、金融業界では、グローバリゼーションの加速による競争の激化やテクノロジーの発展における新たな顧客接点の出現、商品・サービスの洗練や多様化など環境の大きな変化に対応するため、ビジネス・モデルの変革とそれを迅速に実現する柔軟な情報システムの構築を課題としている。
日本IBMでは、この環境の変化を「少子高齢化」「チャネルフリー」「キャッシュレス」「ボーダーレス」の4つと捉え、金融ビジネスが備えるべき主要な能力を金融ビジネス・ビジョンとして策定した。
さらにこのビジョンに基づき、金融機関が商品やサービスの開発および提供をより短期間で行うために、これからの情報システムに求められる能力を整理し、その実現手段をSOAに基づくソリューション群として体系化した。
ソリューション群には、金融業務に特化した再利用可能なプロセスやサービスだけでなく、複数のシステムに分散した顧客情報の一元管理のほか、関連企業やSaaSなど外部のシステムとの連携を可能にするソリューションやサービスなどが含まれる。