独SAPは4月9日(米国時間)、仮想化とビジネスプロセスを連携させるための業界コミュニティ「Enterprise Services Community」を設立したことを発表した。米VMware(米EMC傘下)、米Intelなど約10社が参加、ビジネスプロセス主導の仮想化という観点から戦略を開発していくという。
Enterprise Services Communityは、エンタープライズシステムにおける仮想化を推進するSAPコミュニティ。SAPによると、仮想化は、コストを削減し、リソースの利用を効率化するなどのメリットがあり、顧客の間で関心が高い分野という。新たに立ち上げたコミュニティでは、仮想化ソフトウェアやハードウェアベンダと協業することで、ビジネスプロセスと仮想化技術・製品の連携を図る。これにより、SAP顧客は、複雑なシステム環境の管理とビジネスの変化に迅速に対応するITという2つの課題に対応できるとしている。
インフラレベルからビジネスレベルまで幅広く対応するため、ネットワーク、CPU、サーバ、ストレージ、デスクトップとさまざまなレベルで仮想化を実現していく。これにあたり、SAPのミドルウェアプラットフォームである「SAP NetWeaver」と各社のインフラを統合していく。SAPでは、ここ数年間取り組んでいるSOAと合わせて、エンタープライズシステムにおける仮想化を新しいレベルに引き上げるとしている。