Experience and Technologyグループは、同社のCTO、Kevin Lynch氏が率いる事業グループ。Lynch氏はAdobeが2005年に買収した米Macromediaの出身。Adobeが注力しているRIA(リッチインターネットアプリケーション)用プラットフォーム「Adobe AIR」など、同社のプラットフォーム戦略を担う戦略的な事業グループとなる。
今回、MDBUを同グループの傘下にすることで、PC、モバイル端末、消費者家電に対応する単一の統合プラットフォーム/ランタイム環境の提供を目指す。AdobeのCEO、Shantanu Narayen氏は、「きちんと統合されたプラットフォームを配信するにあたり、われわれのデスクトップ技術と端末技術をより蜜に開発していくことが重要となる」と述べており、今回の組織改革により、単一のプラットフォームでさまざまな端末に対応したいという顧客のニーズを満たすことができるとしている。
今回の組織変更にあたり、MDBUで製品管理/マーケティング担当副社長を務めているGary Kovacs氏は同事業部の副社長兼ゼネラルマネージャに昇進、Lynch氏に直接リポートすることになる。現在、副社長兼ゼネラルマネージャを務めているAl Ramadan氏は4月30日にAdobeを退社する予定。Kovacs氏とRamadan氏はともにMacromedia出身。
Adobeはまた、MacromediaとAdobeに16年勤めたDavid Mendels氏の退社も発表している。Mendels氏は現在、Business Productivity Business Unit(BPBU)の上級副社長を務めており、同氏の後任として、現在Corporate Developmentで上級副社長を務めているRob Tarkoff氏が就任する。この人事は、5月1日に発効となる。