米Yahoo!は4月2日 (現地時間)、モバイル検索サービスの新版「Yahoo! oneSearch 2.0」を発表した。バージョン1.0では、ユーザーが目的の情報を効率的に得られるモバイルユーザー向けの検索結果が特徴だった。バージョン2.0では、Search Assist、音声クエリ入力、Idle Screenなど、携帯電話で素早く検索にアクセスするための新機能が盛り込まれている。

テキスト検索ではSearch Assistによる入力補助が行われる。同機能には、アルファベットを入力すると、それらを含む単語やフレーズの候補を示す「Predictive text completion」、入力されたクエリに対してより検索結果を絞り込めそうなクエリ候補を薦める「Contextual recommendations」などが含まれる。すでにiPhoneで利用可能になっており、数ヶ月中に他のAJAX対応の携帯端末にも拡大する計画だという。

予測入力「Predictive text completion」

検索クエリを薦める「Contextual recommendations」

テキストによる検索に加えて、oneSearchでは音声検索が利用可能になった。これはvlingoとの提携で実現した機能で、Webサイト名、レストラン名、フライト番号など、検索クエリを言葉で入力するだけで関連性の高い結果が返される。個人の声が認識されるため、利用を通じて検索をパーソナライズできるのも特徴だ。音声とテキストを切り換えながら検索を進めることも可能。同機能は米国で発売されているBlackberryの8800シリーズ、Curve、Pearlなどで2日から利用可能になっている。

Search Assistや音声認識が検索クエリの入力を容易にするのに対して、Idle Searchは検索ボックスへの素早いアクセスを可能にするソリューションだ。検索ボックスが携帯電話のメインスクリーンに統合され、Webブラウザを開くことなくワンクリックでoneSearchを利用できる。2008年第2四半期の提供を予定している。

Yahoo!はオープン検索モデルを押し進めて、モバイル検索を広くパブリッシャや開発者に開放する計画だという。検索APIを通じて、パブリッシャは関連するコンテンツをoneSearchの結果に統合し、より有用な情報をユーザーに提供できる。例えば「イタリアン・レストラン」を検索すると通常のモバイル検索では住所や電話番号などが主な結果情報となるが、レストラン予約サービスの予約状況のような情報を含めることが可能になる。「オープン検索モデルによって、oneSearchは検索結果内のコンテンツにユーザーを直接結び付け、パブリッシャのコンテンツまたはサイトにより多くのトラフィックを作り出す」(Yahoo!)。2008年第2四半期には、初期パートナーによるオープン検索の結果が提供されるようになる見通しだという。