大日本印刷は、本のページをめくると印刷された画像と連動した映像コンテンツが同じページ上に投影表示されるシステム「シンクロガイド」を4月1日から販売する。

「シンクロガイド」のシステム概念図。画像照合サーバとコンテンツサーバは1台でまとめて運用可能だ

同システムは、美術館や博物館、ショウルームといった展示施設で、来場者に展示品の情報をわかりやすく表示するシステムとして開発された。A1(縦841×横594mm)サイズ程度の大型の本、画像を読み取るカメラ、画像を照合し、映像コンテンツを選択・配信するサーバ、コンテンツ投影用プロジェクタで構成される。

展示会場などで、来場者があらかじめ設置された大型の本のページをめくるとカメラが本の右側のページに印刷されている写真・絵などの画像を撮影し、その画像をサーバへ送信する。サーバは画像を照合し、その画像に関連した映像コンテンツを、左側のページの白紙部分にプロジェクタで映像を投影する仕組みだ。利用者はページをめくりながら写真、文字だけでなく映像からも同時に情報を得ることができる。

画像認識にはオリンパスのPBR(Point Based Recognition:特徴点認識を利用した画像認識技術)が採用され、印刷された画像自体を識別コードとして使用するため、2次元バーコードなどと違い誌面のデザインを損ねる心配がない。同システムを導入することで、来場者のIT機器に対する習熟度にかかわらず、解説情報などをわかりやすく楽しく提供でき、展示品への理解をより深めてもらえるとしている。

価格は基本システム構築一式で380万円。ハードウェア及びコンテンツ制作は別途実費となる。