GNUプロジェクトは26日 (米国時間)、UNIX系OS定番のテキストエディタ「Emacs 22.2」をリリースした。ライセンスには従来のGPLv2に代わりGPLv3を採用、フリーソフトウェアとして配布される。
今回のリリースでは、GIMPやGnomeでの採用で知られるGUIツールキット「GTK+」を正式にサポート。デフォルトでは無効に設定されているが、GTK+有効 (--with-x-toolkit=gtk、GTK+ 2.4以降) でコンパイルした場合には、オプションを設定するだけでツールバーにGTKのアイコンセットを配置できる。
編集モードも見直され、新たにCSSファイル編集用のメジャーモード「css-mode.el」が追加された。ほかにも、HDL検証用の言語に対応する「vera-mode.el」、Verilog HDLプログラミング向けの「verilog-mode.el」が標準装備されている。BibTeXの文献スタイルファイル (.bst) を編集するためのコマンド「bibtex-style-mode」も用意された。
バージョンコントロール機能も強化、MercurialとMonotone、BazaarとGitが正式にサポートされた。画面に「Version Control」メニューを表示する機能も追加されている。
今回のリリースに際し、長年にわたりメンテナを務めたRichard Stallman氏が引退を表明。後任にはChong Yidong氏が就任、リリースの発表もYiDong氏により行われている。