ベンチャー企業であるイスラエルのPicScoutは3月21日(米国時間)、著作権で保護されている写真などの画像を利用できるブロガー向けサービス「PicApp」のオープンベータを発表した。広告モデルを採用することで利用は無料とし、ユーザーはPicAppのサイトで画像を保存、管理することもできる。ブロガーやオンラインパブリッシャーは視覚効果を高められるという。
PicAppは、米Getty Images、米Corbisといった写真、映像素材を提供するストックサービスが所有する著作権付きの画像を、合法的に無料で利用できるサービス。登録ユーザーは同サービスを利用して、Flashを使った動画や写真を検索、自分のブログやオンラインサイトに組み込める。これまでクローズドベータとして運営されてきたが、パブリックベータとなった。
PicAppは、写真や動画を広告付きで提供することで利用料を無料とした。デモサイトでは、写真にポインタを当てるとその写真が縮小し、下にリンク付きのテキスト広告が表示される。また、写真の隅に半透明の広告ボタンがあり、ここをクリックして広告を表示することもできる。
FlickrやYou Tubeなど、写真や動画共有サイトはあるが、PicScoutはプロによるクオリティの高さや創造性、合法である点などを差別化ポイントとして主張している。オンラインパブリッシャーやブロガーは、写真やビデオを組み込むことで、ブログやサイトの視覚効果を高められ、読者を引きつけられるとしている。
ブックマークや電子メール通知機能もあり、SNS(Social Networking Service)の要素も持つ。ユーザーは、PicAppに自分のスペースを持ち、そこで写真、動画の保存や管理を行えるという。
PicScoutでは、PicAppで利用できる写真や動画の点数を明らかにしていないが、毎日数千点が新たにアップされているという。米大統領選、セントパトリックデイ、母の日など、旬のトピックに関連した素材も豊富にあるという。
PicScoutは、画像追跡ソフトウェア「ImageTracker」を開発したベンチャー企業。ImageTrackerは、著作権の侵害などをモニタリングにより発見でき、バーチャル資産を管理できる。PicAppでは、著作権付きの画像を容易にアップできるプラットフォームを開発した。