福岡県警はこのほど、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を使って、住宅地図大手のゼンリンの電子地図を、不特定多数の人がネット上で閲覧できるような状態にしたとして、兵庫県加古川市の31歳の地方公務員男性を著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで書類送検した。男性は毎日新聞で兵庫県警の巡査と報道されている。

調べによると男性公務員は今年1月、Winnyを通じてゼンリンの電子住宅地図「デジタウン福岡県北九州市八幡東区」(2002年誕生記念版)を共有状態にし、不特定多数の人がダウンロードできるようにした疑い。

福岡県警では、この男性とは別の福岡県春日市の35歳の男性についても、岩手県紫波町の電子住宅地図を、同様の方法で不特定多数がダウンロードできるようにしたとして書類送検している。

ファイル交換ソフトを巡っては、日本銀行松江支店の職員が検査先の金融機関の情報をネット上に流出させた事件が起こったばかり。職場での使用禁止令にもかかわらず、同ソフトが根強く利用されている実態を浮き彫りにしている。