NECエレクトロニクスは24日、同社の100%子会社であるNECセミコンパッケージ・ソリューションズの大分工場(大分県中津市)内に新たに工場棟を建設し、自動車に搭載するマイコンおよびシステムLSIを増産すると発表した。
NECセミコンパッケージ・ソリューションズ(以下、SPACKS)は、マイコンやシステムLSIといった半導体製品の後工程生産(パッケージング)を行う会社だが、大分工場では自動車に搭載するマイコン(車載マイコン)の一部生産も行っている。現在、同社ではQFPパッケージを扱っているが、新工場棟ではBGAパッケージ製品の生産を行う。
新工場棟は現在の工場棟に隣接。鉄筋コンクリート2階建てで、延床面積は5,000平方メートル。そのうち、クリーンルームは2,000平方メートル。建設費は約20億円。今年(2008年)6月より工事を開始し、12月に建屋完成。来年1月より生産設備の搬入を行う。量産開始は来年夏を予定している。当初の生産能力は月産100万個だが、順次増やしていくという。
同社では今後数年間、車載マイコンは年7.5%の高成長を遂げていくと見込んでいる。2006年度における同社の車載マイコンの売上げは920億円で、世界シェアは第3位という。2015年にはこれを2,000億円にまで拡大し、世界シェアでトップを目指す。