ユーザ有志の手により、Webアプリケーション開発フレームワーク「GNUstepWeb for Mac OS X」が公開された。対応システムはMac OS X 10.4および10.5、ソースコードはGNU GPLv3のもとオープンソースソフトウェアとして公開される。

GNUstepWeb for Mac OS Xは、WebObjects 4.5互換のWebアプリケーション開発フレームワーク「GNUstepWeb」を、Mac OS Xへ移植したもの。パッケージには、WebObjects互換の「GSWeb Frameworks」にくわえ、GNUstep (OPENSTEP APIのオープンソースによる再実装) の基本機能を提供する「GNUstep Essentials」といったフレームワークが含まれる。Mac OS X版には、Xcode用のテンプレートやサンプルソースコードなど、Objective-Cを利用したWebObjectsアプリケーションの開発に必要な一式が収録されている。

GNUstepWebは、NeXT Software社 (1997年Appleにより買収) が開発したWebアプリケーションサーバ「WebObjects」を、OPENSTEP API互換環境のGNUstepをベースに再実装したもの。対象となるWebObjectsのバージョンは4.5、全面的にJavaへと書き換えられたバージョン5以降のWebObjectsの機能も一部取り入れられている。なお、現行のMac OS X 10.5 (Leopard) では、WebObjects Builderなど開発ツールが廃止されたほか、XcodeでもWebObjectsプロジェクトがサポートされなくなったため、EclipseプラグインのWOLipsが唯一の開発環境となっている。