3Dオンライン仮想世界「Second Life」を運営するLinden LabのCEO、Philip Rosedale氏が同職を辞任することを明らかにした。
Rosedale氏は1996年にRealNetworksのCTOに就任。1999年にRealNetworksを退社してLinden Labを設立した。2003年にサービスが始まったSecond Lifeは、現実の通貨と交換できるLindenドルの導入やユーザーによる自由な世界構築で注目を集め、2006年頃から急速に成長し始めた。それから2年、3Dオンライン仮想世界の物珍しさでユーザーが集まったブームが落ち着くと共に、Second Lifeの本当の利用価値が問われるようになった。そのような中でのRosedale氏のCEO辞任となる。
Rosedale氏は、製品および事業運営の双方に、ビジョンや戦略、デザインなどの面で直接かかわることが、Second Lifeに対する自分の役割だと考えている。しかしSecond Lifeの成長に伴い、Linden Labの規模も拡大し、CEOとしてSecond Life事業を支える企業作りに専念せざるを得なくなっていた。「経営者ならば優れた人材を招き入れられるし、その方が私も自分に適した仕事に専念できる」とRosedale氏。CEO辞任後はChairman of the boardの役職となるが、今後もフルタイムでLinden Labに関わり、Second Life開発をけん引する。「Second Lifeは私のライフワークであり、ここを離れるつもりはない」と述べる。