ヴァル研究所の路線検索ソフト「駅すぱあと」は、今年で発売から20周年となる。これを記念して同社では「駅すぱあと20周年記念サイト」を2月29日にオープンした。今までの歴史や製品秘話をはじめ、初期の製品と現在の製品を使い比べ、その進化や変わらないこだわりを紹介している。
「駅すぱあと」が市場に登場したのは、1988年。最初の製品はMS-DOSで動作する「駅すぱあと首都圏版」だった。以来、Windows版、イントラネット版、法人ライセンスパック、そしてオンライン版など、時代の流れに合わせて様々な姿で同社の考える"「路線検索」による安心"という価値を提供してきた。
その間、エンジンは何度も手を加えられ、作り直しもされているが、行程を表す横棒の上に時刻と料金、下に縦書きの駅名と路線名という検索結果の表示構造はほとんど変わっていない。駅名が縦書きというのは当時の開発者の発案によるもので、現在でもそれを受け継いでいるそうだ(モバイルを除く)。
逆に、検索する駅名の入力については、当初すべてテキスト入力だったものが、現在では路線図から選択する形式に大きく変わっている。しかし、古くから使っているユーザーでは今でもテキスト入力が習慣になっている人もいるそうだ。MS-DOSの時代から同製品を使い続けているユーザーも多いのだという。
同社営業部の方に駅すぱあとの一番オススメな点を聞くと「実際にこれで行く、という現実的な面で適切な検索結果が出るところ」とのこと。この点も、エンジンのブラッシュアップやユーザーからのフィードバックにより製品が培ってきた機能のひとつといえるだろう。
本日オープンした20周年記念サイトでは、駅すぱあとの前身となったシステムや命名の由来などがわかる「トリビアof 駅すぱあと」や、製品の歩みを鉄道の歴史と共に紹介する「駅すぱあと&鉄道の歴史」、駅すぱあとが誕生した1988年を振り返る「20周年アラカルト」などが公開されている。また「駅すぱあと体験記」では、鉄道アイドルの木村裕子さんがMS-DOS版と現在の駅すぱあとを実際に体験。今は廃線になってしまった路線の駅を検索するなど、濃いレビューを繰り広げている。
今ではポータルサイトなどで当たり前に提供されている路線検索機能。そのパイオニアが歩んできた道を、鉄道の歴史や当時の自分に重ねて振り返ってみては?