OKIデータは29日、英国生産拠点であるOki(UK)Ltd.において、年間で1,400トンのCO2と6,800万円の電気・光熱費削減に成功したと発表した。

2005年11月から稼動を開始した新社屋は、シミュレーション技術により最適温度管理設計を施した環境配慮型を採用。重油とガスを併用していた空調システムの燃料を全面的にガス化に変更し、CO2排出量を抑制した。また、自然光を最大限に活用できるように光センサによってビルのひさしを自動制御し、人が居る場所だけを選別して照明と空調を稼動。夏場は湿気の少ないスコットランドの気候を活かせるよう、温度センサによって自動的に窓を開閉し、外気を工場内に循環させることで温度調節を行うことができる温度管理システムを導入して冷房の使用を大幅に削減した。他にもOki(UK)Ltd.の主製造品であるトナーカートリッジの製造工程を変更して、大量の水を使用する真空成型方式からインジェクション成型方式にしている。

これらの改善により、2007年は、旧社屋で稼動していた2004年と比較して年間で電力280万キロワット(43%)、水1万6,000立法メートル(79%)、6,800万円(45%)の電気・光熱・水・メンテナンス費の削減に成功したという。

Oki(UK)Ltd.は、1987年7月に設立され、翌年2月より欧州向けドットインパクトプリンタを量産。その後、LEDプリンタの生産を開始し、1994年のタイ工場設立、2002年の中国工場設立にともなって現在は、消耗品・オプションの生産と欧州各国・ユーザ向けカスタマイズ、技術開発、ユーザサポートに業務内容が変更されている

左は、環境配慮型を採用している工場の内部。天井から外光を取り入れて、蛍光灯の照明だけに頼らない環境を作り出している。右は天井の拡大写真