DDR2 MetaSDRAM RDIMM

米MetaRAMは2月25日(現地時間)、大容量DDR2 DIMMを実現するメモリ技術「DDR2 MetaSDRAM」を発表した。同技術を利用することで「(メモリが)250GB、合計16コアとなる4つのプロセッサを備えたサーバを50,000ドル以下で実現する。システムを変えることなく、システムにおける最大90%のコスト削減が可能だ」という。同日SMART Modular TechnologiesとHynix Semiconductorが、同技術を採用した2-rank 8GB PC2-4200 RDIMMを発表した。

MetaRAMは、AMDのCTOだったFred Weber氏がCEOを務めるファブレスのセミコンダクター会社だ。「マルチコアやマルチスレッドの64bit CPUの台頭により、これからメモリシステムが最大のボトルネックになると感じていた」とWeber氏。MetaSDRAMは3Dスタッキング技術を用いて積載した複数の1Gb DDR2 SDRAMを、DIMM上に搭載する専用チップセットを用いてメモリーコントローラに容量の大きな1つのDDR2 SDRAMに見せかける。チップセットは2種類。2-rank 8GB DIMM (最大667MT/s)向けの「MR08G2」は、アクセスマネージャーAM150と5つのフローコントローラFC540の組み合わせ。「MR16G2」は、2つのアクセスマネージャーAM160と9つのフローコントローラFC540で2-rank 16GB DIMM (同)を実現する。これらはデュアルコア/ クアッドコアのAMD OpteronまたはIntel Xeon(5100 MCHとの組み合わせ)を搭載したシステムをサポートする。

MetaSDRAMはトラフィックに応じて不要なDRAMチップをスリープさせる「WakeOnUse」という電力管理技術を備えており、効率的な動作を実現しているのも特徴の1つだ。「標準的な電力および熱設計の範囲に、2~4倍のメモリがフィットする」という。また低レイテンシな回路設計と独自のクロッキングスキームによって、JEDECのDDR2プロトコルとの互換を確保している。

2008年第1四半期中にAppro、Colfax International、Rackable Systems、Verari SystemsなどからMetaSDRAM採用のDDR2 RDIMMを搭載したシステムが登場する。SMART Modular Technologiesによると、一般的な4GB 2-rank RDIMM 4本の代わりに同社の8GB 2-rank RDIMM 2本を用いると、コストを引き下げられる上に最大20%の省電力が可能になる。

なおHynixは2-Rank 8GB DDR2 RDIMMの発表の中で、MetaRAMの技術を用いた8GB DDR3 2-rank RDIMMを開発していることも明らかにした。2008年後半の量産開始を計画しているそうだ。