JR恵比寿駅(東京都渋谷区)の東口にカラー電子ペーパーを搭載した自動改札機が登場した。現在、JR自動改札機の一部にはステッカー広告が貼られているが、これをカラー電子ペーパーに置き換えた。まだ実証実験の段階で、3月23日まで実施される。
カラー電子ペーパー搭載の自動改札機 - JR恵比寿駅東口改札 |
今回の実証実験は、ジェイアール東日本メカトロニクスとジェイアール東日本企画が共同で実施したもの。カラー電子ペーパーは、富士通グループとジェイアール東日本メカトロニクスが共同で開発した。表示画面の大きさは105×210mmで、解像度は400×800ピクセル。512色を表示できる。
自動改札機に取り付けられたカラー電子ペーパー |
実証実験では、自動改札機の正面部と上部の2カ所にカラー電子ペーパー配置し、複数用意した広告(静止画像)を6分間隔で切り替える。これにより、カラー電子ペーパーがステッカー広告として利用可能かどうか、ハードウェアとソフトウェアを含めた運用面や、見た目なども含めて課題の抽出や検討を行う。このカラー電子ペーパーが実用化されれば、"ステッカー広告を貼りかえる"という手間が省け、曜日や時間帯に合わせてさまざまな広告を表示できる。
カラー電子ペーパーは一般的な液晶ディスプレイとは異なり、"発光しない"、"視野角が広い"といった『紙』と同様の特徴をもっている。表示画像を書き換えるときのみ電力が必要で、画像を表示している間は電力をまったく消費しない。現在、一部で試験的に導入が始まっており、昨年(2007年)2月にはソフトバンクテレコム、日立製作所、富士通の3社が認証付きの無線LANに接続できる電子ペーパー端末を開発。また昨年4月には、富士通フロンテックが実証実験用として、カラー電子ペーパーを採用した携帯情報端末「FLEPia」のサンプル販売を開始している。