米Googleは2月21日 (現地時間)、ビデオ用広告サービス「AdSense for Video」のベータ提供開始を明らかにした。ビデオストリーミング再生が月100万回を超える英語サイトを持つ米国のパブリッシャーが利用できる。今後、段階的にパブリッシャーの規模やロケーションなどを拡大するという。

Googleは2007年5月にAdSense for Videoをクローズドなパイロットプログラムとして開始して以来、様々な広告フォーマットをテストしてきた。その結果、現段階でユーザー、パブリッシャー、広告主のすべてが高い満足度を得られる方法として、Google傘下のYouTubeではテキスト・オーバーレイ広告に加えてインビデオ広告を採用している。テキスト・オーバーレイはビューイング・エリア内の下部分に、ビデオ再生の邪魔にならないようにロゴとテキストの広告を表示する。インビデオ広告はテキスト広告を補足するオプションとなる。ユーザーがテキスト広告をクリックすると、広告ビデオが再生エリア上に展開する。2つの広告フォーマットの組み合わせにより、ユーザーのビデオ視聴を邪魔することなく広告を提供し、ユーザー自身が広告にどの程度かかわるかを決定できる。

配置されるテキスト・オーバーレイ広告はビデオおよびページに関連する内容が選ばれる。課金方式はテキスト・オーバーレイ広告がCPC (Cost Per Click : クリック単価)ベース、インビデオ広告はCPM (Cost per Mille : インプレッション単価)ベースとなる。Googleは広告主やパブリッシャー向けに、ビデオ広告ソリューションを説明する専用ページを用意し、ビデオ広告フォーマットのサンプルなどを公開している。

なおGoogleはYouTubeのほか、Brightcove、Yume、Tremor Media、Eyespot Networkなどと、それぞれのビデオプラットフォームでのビデオ広告配信で提携を進めているという。