米Sun Microsystemsは2月19日(現地時間)、UltraSPARCプロセッサの製造で台湾のTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)とパートナー契約を結んだと発表した。現在同社は米Texas Instruments(TI)にプロセッサ製造を外部委託しているが、TIは2007年1月に、45nm世代でチップの製造プロセス開発から撤退し、以後はTSMCに製造を委託する計画を発表していた。今回のSunの発表はこのTIの決定を受けたもの。なお、現行の45nmプロセッサのパッケージングやテストなどは引き続きTIに委託する予定だという。
プロセッサの製造プロセスの開発は技術面や資金面から年々難易度が高くなっており、コスト削減などの理由から多くのメーカーが自社のみでの新世代プロセスの開発を断念、一部メーカーや大規模ファウンダリにその役割が収れんしつつある。昨年のTIの決定もこのトレンドに則ったもので、すでに45nmプロセスの評価をTSMCと台湾UMC(United Microelectronics)との間で進めており、2008年第2四半期から量産体制へと移行可能な状態に移っている。
TSMCは既存のSun-TIの製造提携に新たなパートナーという形で参加する。Sunが推進するOpenSPARCプログラムについても、現在米国内で6つの大学が同プログラムの「OpenSPARC Technology Centers of Excellence」として参加しているが、今後台湾での大学参画を促すためにSunとTSMCの両社で協力していく計画だ。