15日、WWFとソニーが共同で開催した「クライメート・セイバーズ東京サミット2008」において、WWFクライメート・セイバーズ・プログラム参加企業12社が、地球温暖化に対するさらなる取り組みとビジネス界の変革を拡大する「東京宣言」に署名した。企業として温室効果ガス排出量削減活動の範囲をより広げていくよう努めること、消費者や顧客にむけて低炭素型のライフスタイルを普及啓発することなどが謳われている。
WWFクライメート・セイバーズ・プログラムは、WWFと企業がパートナーシップを結び、企業のCO2排出削減の計画とその実施を行っていくプログラム。企業が掲げた削減目標とその実行を、WWFと第3者認証機関が検証する。今回の宣言に署名した12企業は、同プログラムにおいて自ら定めた排出削減目標を打ち出し、実際にそれを超えた成果を挙げているという。
これらの企業が同宣言において、地球の平均気温上昇を最大2℃未満に抑えるために必要なあらゆる対策がとられるべきであると表明。具体的に、「ビジネスパートナーに対し、気候変動におよぼす影響を低減するための対策を促すこと」「消費者に低炭素型のライフスタイルの普及啓発をすること」「実証された成功事例を他社に広め、かつWWFクライメート・セイバーズ・プログラムを他の産業部門や地域に拡大すること」など、さらなる活動に取り組むことが宣言された。また、こうした活動がビジネス界の緊急の課題であると同時に、恩恵をもたらすものでもあると強調している。
ソニーの代表執行役会長兼CEOハワード・ストリンガー氏は、悪化した環境下ではビジネスの繁栄は不可能であると考えを述べ、「ソニーは自らの環境負荷を最小限にするために、企業活動のあらゆる側面において責任を持って行動すると同時に、ソニー独自の能力を最大限に活用して他企業やビジネスパートナーとともに環境問題の解決に向けて取り組んでまいります」とコメントした。
この宣言に対してWWFインターナショナル事務局長ジェームズ・リープ氏は、「これらの企業は自らの排出量削減目標を定めているだけでなく、政府、より広範なビジネス界、ビジネスパートナーや消費者にまで対策への取り組みを進んで求めていく意志がある」ことを賞賛している。
「東京宣言」に署名した企業は、Allianz Group、Catalyst、The Collins、Hewlett-Packard、NIKE、Novo Nordisk、Nokia、佐川急便、ソニー、Spitsbergen Travel、Tetra Pak、Xanterra Parks & Resortsの計12社。