インターネット通販サイト「ネットプライス」および「ちびギャザ」は、パケットキャプチャ型のWebアクセス解析ソフトウェア「RTmetrics(アールティ・メトリックス)」を採用、稼働を開始した。RTmetricsは、大規模アクセスに対してもほぼリアルタイムでログ状況の確認ができ、迅速・高度な解析を行えることが特徴。
「ネットプライス」(PC向け)および「ちびギャザ」(携帯電話向け)は、ネットプライスが運営する通販サイト。共同購入による販売を行い、1週間という短期間でほとんどの商品を入れ替えている。また、ちびギャザは各キャリア公式ショッピングサイトのほかに、雑誌・テレビ・ネットの有力媒体と連動したショップも展開している。
ネットプライスでは、これまでアクセス解析のレポート出力やデータのフィルタリングに1~2時間かかる場合があり、迅速な運用が行えなかったという。また、多様な商品販売におけるユーザーの動向についてより高度な解析を求め、RTmetricsの採用を決定した。同ソフトはオーリック・システムズが開発、ブレインパッドが導入コンサルティングを行うアクセス解析ソフト。ユーザのリクエストデータをパケットにしてネットワークの入り口で捉える(=パケットキャプチャ型)ため、システム環境に左右されず蓄積されるデータも軽いので、ラグに強く、大規模アクセスに対してもリアルタイムで解析が可能だという。複数のサイトを一元管理することもできる。
また、ネットプライスでは同社の売上げの5~6割を携帯電話からの利用が占めているという。携帯サイトにおいては、キャリアのゲートウェイの介在により同一セッションでもIPアドレスが常に変化することや、Cookieを利用できないことなどから、アクセス総数はわかっても動線解析をすることが難しい。これに対し、RTmetricsでは独自のマッピング機能により各キャリアの制約に合わせた設定を行い、携帯電話からのアクセスを正確に解析。ユーザがどこからアクセスしたか、どこへジャンプしたかの追跡が可能だ。
同社によると、RTmetricsを採用した理由の1つは「ROI解析」機能。各商品カテゴリからのコンバージョン数集計で商品ごとの注目度を詳しく測り、共同購入のマーケティングに活用する。2つめは「パス解析」で、ユーザの流入もとやジャンプ先を把握し、ページ内に置いたリンクからの誘導効果を検証することでユーザの行動や趣味嗜好を分析、プロモーションに役立てたい考え。これらに加え、ログの状況がほぼリアルタイムで把握できることも選択の決め手になったという。