日本ヒューレット・パッカードは6日、同社のエンタープライズエッジスイッチの新シリーズ「ProCurve Switch 2610シリーズ」を発表、即日販売開始した。出荷は3月上旬から。同社のネットワーク製品は「HP ProCurve」ブランドの下で販売されており、新シリーズはボックス型のL2スイッチ5製品がラインナップされている。全世界的に好調なL2スイッチの販売実績を受けて、低価格ゾーン製品のボリュームをさらに拡大していきたい構えだ。
ProCurve Switch 2610シリーズのラインナップは以下の通り。
製品名 | ポート(10/100Mbps接続) | 価格 |
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ProCurve Switch 2610-24/12PWR | 24ポート装備、うち12ポートがPoE対応 | 13万4,400円 |
ProCurve Switch 2610-24 | 24ポート装備 | 8万6,100円 |
ProCurve Switch 2610-24-PWR | 24ポート装備、PoE対応 | 21万8,400円 |
ProCurve Switch 2610-48 | 48ポート装備 | 14万9,100円 |
ProCurve Switch 2610-48-PWR | 48ポート装備、PoE対応 | 37万3,800円 |
ProCurve Switch 2610シリーズ。上から2610-24/12PWR、2610-24、2610-24-PWR、2610-48、2610-48-PWR。いずれも同時使用可能なギガビットアップリンクを4ポート装備。コンパクトで静音性が高いので、設置場所を選ばないのもポイント |
新シリーズの製品群に共通した特徴は、従来品の2600シリーズより「高機能で低価格」(同社)になったことだ。IP電話やWeb会議などの普及に伴い、企業内ネットワークを流れる「データの質が変化してきた」(日本HP プロカーブネットワーキングビジネス本部 マーケティングマネージャー 伊佐治俊介氏)ことから、音声や映像を扱う統合アプリケーションに適したスイッチの需要が増している。2610シリーズではこれに応えるため、IPマルチキャストトラフィックの無駄な帯域使用を低減する"Data Driven IGMP"機能や、IP電話の自動設定を可能にする"LLDP-MED"機能を搭載している。伊佐治氏によれば「この価格帯のエッジスイッチでLLDP-MEDをサポートしている製品は他社にはない」という。
また、いずれのモデルも従来品に比べて奥行を10cmカットし、よりコンパクトな設計になっている。
ネットワーク管理部分では、254エントリの設定が可能なACLや、ネットワーク監視技術"sFlow"を採用しており、「高度で柔軟性のある」(同社)セキュリティ環境が提供されるという。
同社プロカーブネットワーキングビジネス本部 本部長 芝原房夫氏によれば、スイッチ製品市場は現在、「コモデティ化/低価格化」と「高機能化/高価格化」の二極化が進んでいるが、同社では2007年、L2スイッチの販売台数が対前年比40%増の伸びを見せたという。ProCurve Switch 2610シリーズは同社が今後、より低価格スイッチの市場へ注力するための戦略的製品群として位置づけることができそうだ。なお、新製品の発売に合わせ、ProCurve製品の販売体制も4月1日から一新、今後は同社と販売特約店契約を結ぶすべてパートナーがProCurveを扱えるようになる。