Fedoraプロジェクトは5日 (米国時間)、LinuxディストリビューションFedoraのテストリリース「Fedora 9 Alpha」を公開した。対応プラットフォームはIntel x86とx86_64、PowerPCの3種。標準的なインストールディスクのほか、KDE 4.0を収録したライブCDなど複数の形式の配布物が提供される。

Fedora 9 Alphaは、開発コードネーム「Sulphur」と呼ばれるFedora次期バージョンのテストリリース。Linuxカーネルには1月24日リリースのバージョン2.6.24を採用、最新の開発動向が反映された。インストール時におけるext2 / ext3 / NTFSパーティションのサイズ調整機能や、暗号化ファイルシステムへの対応も加えられた。「Fast X」の成果も反映、システム起動 / 終了時のボトルネックとなるX Window Systemの改良が行われている。

アプリケーション群も更新、デスクトップ環境にはGnome 2.21とKDE 4.0、WebブラウザにはFirefox 3 Beta 2が収録された。ディストリビューション非依存のパッケージングシステムとして、yum (オンライン対応のRPM管理ツール) をバックエンドとして持つ「PackageKit」も追加されている。ID管理と認証を一元化する「FreeIPA」など、サーバ向けの新しいパッケージも用意されている。

今後のリリーススケジュールとしては、3月に最初のβ版、4月下旬のリリース候補版を経て、4月末に正式版の公開が予定されている。