米Sun Microsystemsは1月29日(現地時間)、同社ラボが手がける「Sun Small Programmable Object Technology (Sun SPOT)」のオープンソース化を発表した。GPLv2で公開される。またSPOT用のJDKを学術用途向けに299ドルの割引価格で提供することも明らかにした。対象国は日本を含む35ヶ国で、米国では商用版JDKを550ドルで提供する。

SPOTはJavaをベースにした組み込み用途向けのプラットフォーム。各種センサーやGIS(Geographic Information System)向け装置など、これら小型機器の制御に用いられるハードウェアとソフトウェア開発に関する仕様のほか、Squawk Virtual Machine(VM)と呼ばれるバーチャルマシンの3種類が今回オープンソースとして公開された。Squawk VMはJava.netを通じてダウンロードが可能。Squawkは「Project Squawk」の名称で呼ばれるJava VM(J2MEベース)の開発プロジェクトの1つで、SunによればJava Certifiedを受けた唯一のオープンソースVMだという。Sun Labsのセンサー技術研究プロジェクトから誕生したSPOTは学術研究用途を中心に利用が進んでおり、今回のオープンソース化とJDKの割引提供で学生や研究者層での普及を促進する狙いがあるとみられる。

またSunは同日、「GlassFish」「NetBeans」「OpenJDK」「OpenOffice.org」「OpenSolaris」「OpenSPARC」など、同社が展開する各オープンソースプロジェクトを振興するための賞金プログラムを発表した。学生やオープンソースコミュニティを対象に、優秀なソフトウェア技術を開発したユーザーに総額100万ドル規模の賞金が授与される。