NECエレクトロニクスは28日、2008年3月期第3四半期(2007年10-12月期)の業績を発表した。売上高は前年同期比4.0%減の1,708億円、そのうち半導体の売上高は1,637億円(同4.3%減)となった。営業損益は30億円(前年同期は98億円の赤字)で、第2四半期の41億円に続く黒字となった。税引前損益は16億円、当期純損益は9億円の赤字(同57億円の赤字)だった。

製品分野別に見ると、前年同期比増となったのは「自動車および産業機器分野」の290億円で同9.4%増、「多目的・多用途IC」は219億円(同0.1%増)、「ディスクリート・光・マイクロ波」の70億円(同4.3%増)だった。そのほか、同社の販売子会社が行っている液晶ディスプレイパネルの再販など、半導体以外の売上高は同4.3%増の70億円だった。

一方、「通信機器分野」は同33.9%減と大きく減少し156億円、「コンピュータおよび周辺機器分野」は301億円(同5.3%減)、「民生用電子機器分野」は353億円(同3.3%減)となった。

同社では赤字体質から脱却するため、固定費の削減に取り組んでおり、それが2四半期連続の営業損益の黒字につながった。業績予測については、為替や世界経済の動向による市況悪化を考慮して現時点では据え置き、売上高6900億円、営業損益ゼロ円、当期純損益150億円の赤字とした。

第4四半期は半導体需要が弱含むリスクはあるものの、下期でも営業黒字を最低限として、引き続き業績の改善を目指していく。