米Parallelsは1月28日(現地時間)、サーバ向け仮想化ソフトの最新版「Parallels Virtuozzo Containers 4.0」を発表した。新バージョンでは管理能力の強化のほか、スケーラビリティや安定性が向上している。なお同社は昨年2007年12月に従来のSWsoftという名称からParallelsに社名を変更すると発表、今製品の発表から新社名が用いられている。
Parallels Virtuozzoはデータセンターなど、大規模サーバシステム上で利用される仮想化ソフトウェア製品。パフォーマンスが比較的高く、データベースなどの負荷の高いワークロードでも大きなオーバーヘッドなしに処理することが可能。Virtuozzoで実行されるサーバOSのインスタンス(実体)は「コンテナ」という名称で呼ばれ、処理内容に応じてスケーラブルにリソースを割り当てられる。また単位サーバあたりの管理可能なコンテナ密度が高いことが特徴で、「最大で競合ソリューションの3倍」(同社)を実現するという。
新バージョンでは、新たにWindows Server 2003やRed Hatのクラスタリング機能をサポートするオプションが追加されたほか、バックアップ向けの機能拡張が施されている。HDDやCPUなどのハードウェアリソースの利用効率やパフォーマンスが強化されており、Virtuozzoで仮想化されたシステム環境を一元管理する「Parallels Infrastructure Manager」が用意される。同ツールではActive DirectoryやLDAPをベースにしたアクセス制御に対応し、OSとアプリケーションをセットにしたシステム展開を容易にするためのテンプレートも用意され、より使い勝手が向上している。
Virtuozzo Containers 4.0はInfrastructure Manager込みの価格で単位デュアルプロセッサあたり3000ドル。Infrastructure Managerなしのバージョンは単位デュアルプロセッサあたり2500ドルで、同社のパートナーを通じて全世界で同時リリースされる。