ヤフーは28日、税金を滞納したわけではないのに、納税者が落札金の使途を東京都への納税に限定した契約を交わした上で、"自己希望"で財産をオークションに出品する「東京型物納オークション」を、29日から開始すると発表した。納税者が東京納税貯蓄組合総連合会に出品を依頼、同連合会が落札額から手数料を受け取り、残りが税金として都に納入される仕組み。株価下落など、不透明感を増す経済状況を反映しているともいえそうだ。

同社によれば、自治体などによる「公売」では、税金を滞納した人から差し押さえた財産を競売する方式が一般的で、差し押さえられていない納税者の財産を、納税に使途を限定して競売にかけるのは国内で初めてという。そのため、今回の競売を"東京型"物納オークションと名付けた。

東京納税貯蓄組合総連合会は、納期内の納税などを促進する啓蒙活動などを行っている団体。今回、希望者が同連合会に出品依頼した財産は、Yahoo!オークションストアの「東京型物納ストア」から出品され、落札額の15%を同連合会が手数料として受け取ることになっている。

出品点数は50点の予定で、「ダイヤの指輪」(開始価格は18万円)、「マイセン」(同10万円)、「シャガールのリトグラフ」(同6万円)、「ルイ・ヴィトンのバッグ」(同3万円)、などとなっている。

入札期間は、29日午後1時から2月5日午後1時までとなっている。