日立製作所は21日、同社の100%子会社であるアキタ電子システムズの全株式を本年(2008年)3月31日付で日立超LSIシステムズに売却すると発表した。半導体事業の効率化が目的。これにより、アキタ電子システムズは日立超LSIシステムズの100%子会社となる。

アキタ電子システムズは秋田市に本社を置き、現在は半導体設計をはじめ、組み込みソフトウェアの開発などを手掛けている。とくにMicrosoftの組み込みOSである「Windows CE」に関しては高い技術をもつ。過去には半導体の製造も手掛けていたが、2006年10月に日立製作所の半導体後工程実装事業をエルピーダメモリに売却したことにより、ファブレスとなった。また、日立超LSIシステムズは日立製作所が67%、ルネサス テクノロジが33%を出資する企業で、半導体や組み込みソフトウェアの設計および開発などを行っている。

日立製作所では、日立グループ内で効率的な事業運営を行うため、アキタ電子システムズを日立超LSIシステムズの100%子会社にすることを決定した。今後は両社が一体となって半導体や組み込みソフトウェアなどの設計および開発を行っていく。また、新たに車載情報システム(CIS)分野を中心に、自動車関連市場の開拓も図っていくという。