Trolltechは18日 (ノルウェー時間)、マルチプラットフォーム指向のGUIフレームワーク「Qt」のライセンスを、現在のGPLv2からGPLv3に変更すると発表した。ライセンスの変更は即日実施され、今後リリースされるQtにはGPLv3が適用されるほか、現行バージョンのGPLv3版も公開が開始されている。

GPLv3への移行について同社CEOのEirik Chambe-Eng氏は、KDE e.V. (KDEプロジェクトの法務 / 財務を司るチーム) およびFree Software Foundationと検討し、GPLv3への移行を決断したことを明らかにしている。同社の決定により、Qtに依存するKDEおよびKDEに収録されたアプリケーション群のGPLv3への移行が促進されることになる。

2007年6月の正式リリース以来、SambaやGCC 4など多くのオープンソースソフトウェアがGPLv3への移行を表明している。しかし、Linuxカーネル開発チームなどGPLv3に懐疑的な立場を表明している著作権者も少なからず存在するため、当面はGPLv2とv3が並立すると予想される。