米IBMは14日(現地時間)、「グローバルに統合された企業(GIE)」において組織全体の従業員のコラボレーション手法を改善するソフトウェア「IBM Rational Team Concert Express」を2008年後半に発売すると発表した。
IBM Rational Team Concert Expressは、地理的に分散しているソフトウェア開発チームのリアルタイムコラボレーションを可能にするソフトウェア。ソフトウェアのコラボレーション開発を支援する、同社のオープンソースベースの「Jazz」プロジェクトで開発が行われるWeb 2.0ベースのプラットフォームで、IBM WebSphere、IBM Lotus Sametime、Apache Tomcat、Apache Derby、およびJabberといったオープン標準ミドルウェアがベースとなっているほか、Jazzテクノロジプラットフォーム上で開発される同社初の製品となる。また、認定されたオープンソースプロジェクトや学術機関が認可済みのコース・プログラム、学術研究プロジェクトで使用する場合には、IBM Rational Team Concert Expressは無償で提供されることも明らかにされた。
なお、これまでJazzプロジェクトのコミュニティサイト「Jazz.net」には同社顧客、学術機関、パートナーしか参加できなかったが、今回の発表に会わせて広範なソフトウェア開発コミュニティに公開されることとなった。
現在、Jazz.netで公開されているIBM Rational Team Concert Express ベータ2には、作業項目のステータスやプロジェクトの健全性といったプロジェクトのステータスデータをリアルタイムで閲覧できるWebダッシュボードが搭載されている。また、ソフトウェア開発チームがDB2などのデータベースを使ってIBM Rational Team Concertリポジトリーをホストすることも可能だ。
同社Rational Software担当ゼネラルマネージャ、ダニー・サバー博士は、「IBMは、ソフトウェア開発およびデリバリーはどうあるべきか、その将来像を再定義しています。 Jazz.netにおけるオープンな商用開発は、プロセスを真の意味でコミュニティによる取り組みとすることで、IBM製品をお客様にお届けする方法を変えているのです」とコメントしている。