日立化成工業は、薄型半導体パッケージ基板用の低熱膨張率・高弾性多層材料「MCL-E-679GT」を開発し、同社の銅張積層板のラインナップを拡充したことを発表した。4月より量産を開始、順次販売を進める。
同製品は、同社が培ってきた樹脂の設計・配合技術を生かすことで、ガラス転移温度の高い銅張積層板材料(高Tg材)としては、従来製品に比べ熱膨張率を約20%低減している。これにより、実装時の反りは従来の約1/2(同社模擬実装条件下)に抑えられるため、従来に比べて高い耐熱性が要求される鉛フリーはんだプロセスにも対応する。また、環境対応としてはハロゲンフリーも実現している。
同社では、同製品が半導体パッケージ用基板材料としてSiPやPoP構造のインタポーザ基板の材料のほか、携帯機器や車載用など幅広い分野で使用されるものと期待しており、2010年をめどに年間30億円の売り上げを目指すとしている。