米IBMは1月14日(現地時間)、同社が17日に予定している2007年第4四半期(10-12月期)決算発表を前に暫定レポートを公表した。それによれば、同四半期の売上は289億ドルで前年同期比10%の上昇。これには現在のドル安の影響の増加分も含まれる。また同四半期の修正済みEPSは2.8ドルで、こちらは前年同期比で24%の増加となる。サブプライム問題の影響を受ける形で同社株は年初来下落を続けているが、今回の数日前倒しでの暫定決算レポート発表は、これを踏み止める狙いがあるとみられる。14日早朝の発表を受けて同社株は反転、原稿執筆時点の米東海岸時間(EST)15時過ぎの時点で5.7%アップの103.30ドル台の水準で推移している。
同社によれば、2007年通年での売上は988億ドルで前年同期比8%のアップ。プリンティングシステム部門売却に絡む1株あたり5セントの利益を含む修正済みEPSは7.18ドルで、前年同期比で18%上昇した。IBM会長で社長兼CEOのSamuel Palmisano氏は「主にアジア、欧州、新興国での好調が要因で、大きな伸びにつながった」とコメントしており、景気後退が鮮明になりつつある米国からの影響が軽減されたことを強調する。これにより2010年までの長期における業績ロードマップを達成できる見通しを示した。